CHANNEL ORIGINAL

各種自然素材の紹介や住まい方を提案します

チャネル通信 第59回

自然の家









 
住宅街の外れにあり、川や森の自然が多く残る敷地。
豊かな自然環境が四季折々の表情を見せる中で、そこに建つ建物も自然素材で経年変化と共に違った表情を見せられるよう
レッドシダー(ウイルウォール)を無塗装で使用しました。

道路や隣地建物側にはプライバシーに配慮した開口部とし、森がある面をメインの大開口とした、
外と内が常につながった関係性の住まいというコンセプトの元、多くのことを検討していきました。

北海道では夏冬の温度差が50度程にもなります。
このような過酷な自然環境に耐える為にも、建物性能にこだわり、
極力省エネルギーで快適に暮らせるパッシブデザインを目指しました。

温暖化による夏場の対策も必要性を感じる近年ですが、まだ北海道では熱帯夜となることは少なく、
窓からの日射を上手く遮ることができれば、エアコンがなくても十分過ごすことが可能な為、
南西面にはひさしや外付け遮熱スクリーン、シェードネットなどで夏季の日射遮蔽に対応しています。
また、2階の勾配天井による高低差の利用や、個室の出入口上部にランマを設けることで空気の流れを作り、
最上部の開閉式ハイサイドライトから温まった熱を逃がす計画となっています。

建物の高気密高断熱化はもちろんですが、外部熱負荷を受けやすい開口部には1階をNORD製の木製窓、
2階にはドイツのuPVCサッシのユニルクスを採用することで、開口部からの熱負荷、熱損失を軽減し、夏、冬の外気温や
湿度の影響を極力抑えるため顕熱式熱交換換気を採用しています。

・性能値:Q値0.89 Ua値0.23 C値:0.29

大きな窓から取り込む日差し、吹き抜けの高い天井、視界を遮らないオープン階段、
暖かく広い空間の演出がとても素晴らしいと思います。
無垢素材とモダンなキッチンのバランス、日本でも最南に近い屋久島の地杉が、
最北の北海道のキッチンパネルになっているという面白さ。

性能による快適さと、自然素材を使用したデザインを両立させることを目的とした住宅となり、
時が経過していく中で変化してく様も楽しみな建物となりました。

■建築概要
用途:専用住宅(モデルハウス)
建築場所:北海道札幌市南区
建築面積:78.20㎡
延べ床面積:124.62㎡
構造:木造
階数:2階建て
竣工時期:2017年9月

■ご採用商品
外壁:ウイルウォールT&Gパネルクリアスクエア
窓:UNILUX uPVC窓 ・ 外付け遮熱ロールスクリーン:ファインシェード
床:北海道産ナラフローリング節有120巾、75巾
階段:ナラ巾ハギ <特注>
天井羽目板:北海道産ナラパネリング節有105巾 <特注>
キッチン背面収納庫扉:屋久島地杉突き板
キッチン:ジェヌイン
キッチン背面収納庫カウンター・テレビ台:モールテックス


写真家:佐々木育弥