3つの庭と4つの屋根がある家










自然豊かな愛知県瀬戸市に計画した木造2階建て住宅で、家族構成は夫婦、子供二人の四人家族である。
敷地周辺は調整区域の為、田畑や住宅が点在するのどかな地域である。
計画敷地東側には、自生した木々が生い茂り、車の通る音や、人の視線を遮りながら、
風で揺れる木々の触れ合う音が心地よい、「自然の壁」としての役割を果たしている。
建物計画として、この森が持つ、「自然の壁」を取り込めないかと考えた。
自生する森の生命力が、計画敷地にも侵食し、種子を落とし、芽が出て大きく育つ。
良い意味での、「侵食する」ということを建物の形や、配置計画で表現した。
建物計画は、建物角度のズレがもたらす奥行きのある空間、高さの異なる四つの屋根、
それぞれ違った役割を持つ、三つの庭で構成した。
木々の高さがそれぞれ異なるのと同じように、地から空への縦方向への奥行きを出す高さの異なる屋根が架かる。
前庭は、敷地周辺との共用部としてとらえ、建物と周辺とを緩やかにつなぐ役割をしている。
中庭は、森を敷地内に取り込むツールとなり、本来閉ざされた空間となる中庭が、「開かれたプライベート空間」となり家族の憩いの場となる。
建物南側に位置する後庭は、施主の所有地の為、今後建物が建つ計画は無く、光、風を室内にもたらし、居住空間を豊かにする。

■建築概要
建築場所:愛知県瀬戸市
建築面積:160.721㎡
延べ床面積:181.01㎡
竣工時期:2018年5月
構造:木造
階数:2階建て■ご採用商品
外壁:ナチュレウォールT&Gパネルクリア
軒天:WRCパネリングクリアグレード
玄関扉:オリジナル玄関ドア(スウェーデンドア90(T)1022)
フロア:北海道産タモヘリンボーン
階段・カウンター:ホワイトアッシュ巾ハギ
ウッドデッキ:セランガンバツ


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