建築家の椅子展。 参加レポート

「建築家の椅子展。」

2019年10月24日(木)~26日(土)に東京・代官山エントランスギャラリーにて「建築家の椅子展。」というイベントが開かれました。
チャネルオリジナルは屋久島地杉の材料提供をさせていただきましたが、今回協賛させていただいた経緯には、さまざまな人との繋がりがありました。

はじめに、建築家の椅子展。とは?

『15組の建築家が、デザインを行った椅子の展覧会。
椅子は、家具の中でも特殊な存在で、人がダイレクトに触れるものであり、構造的な堅牢性、空間の中での存在感など、色々な水準の課題を持っています。
そういうものである故、これまでより多くの建築家が椅子のデザインを手掛けてきました。
昨今では、コストの問題や納期の問題などにより、建築家が椅子のデザインを手掛ける機会は少なくなりました。
本展覧会は、日頃から人や空間、構造のことに思いを巡らせる建築家にテーマごとに応じた椅子のデザインを行ってもらい、現代における椅子のあり方を様々な視点で提案することを目的としています。
今回は、屋久島地杉の突板合板を用い、その表情の豊かさ、合板としての利用の可能性等をテーマにデザインに取り組んでいただきました。』

当イベントページより抜粋)

さて、さまざまな人との繋がり・そしてそのストーリーとは。

地域創生・活性化を研究する帝京大学助教授 兼 京都外国語大学非常勤講師 三竝様
そこにデザインの力を加えていくことで協働するOJAR一級建築士事務所代表 兼 京都造形芸術大学非常勤講師の大脇様
そして京都にヘッドオフィスを構え、今回の展覧会の主催者であるGENETO設計事務所様。

この地域活性+デザイン+建築家による産学共同に、チャネルオリジナルの「屋久島地杉プロジェクト」が合致。
それはこのプロジェクトが、「地域共生・活性化、環境共生」につながる活動であることに共感いただいたからこその実現です。

そして屋久島の現状を、「実際に見て体験したい」と帝京大学、京都外国語大学の学生総勢14名とともに屋久島を訪れ、
屋久島の経済はもとより、屋久島地杉加工センター、町舎の見学を含めた林業と世界自然遺産である自然を学んでいかれました。
加工センター内では、およそ300個を超える屋久島地杉のオガ粉による「アロマ麻袋」を学生の皆様と制作。
とても有意義で感動的な時間となりました。

同展覧会当日は立地もよく、建築関係者以外にも多くの方がお越しになり、ひとつひとつの作品をしっかり見ていかれたようです。
こちらでは学生の皆様が作成した「アロマ麻袋」も販売され、
とてもありがたいことに売上げの一部は屋久島へ還元する予定とのことです。

建築家の椅子展。

(写真:TSUKASA YOSHIDA)

椅子として生まれ変わった屋久島地杉はとても奇麗で、デッキ材やフロアとはまた違った表情がみてとれました。
それぞれの美しいフォルムに、屋久島地杉の色味・風合いがマッチしています。
家具としての屋久島地杉材の活用は今後、エンドユーザーにも馴染みやすく、多くの方へ発信していけるのではないかと考えています。
そして「人がダイレクトに触れるもの」だからこそ、香り高い屋久島地杉を使うことでより多くの皆様に選んでいただけるのではないか、と信じています。

建築家の椅子展。

(写真:TSUKASA YOSHIDA)

我々チャネルオリジナルが特別な想いで自信を持ってお届けする屋久島地杉材が、このような素敵な繋がり・イベントをきっかけに、今後もっと広まっていくことを願っています。